• ホーム
  • 梅毒に感染した場合の危険性は?重症になると脳や心臓に影響も

梅毒に感染した場合の危険性は?重症になると脳や心臓に影響も

悩んでいる男性

戦後1時期をのぞいて、公衆衛生環境の向上などが効を奏し一貫して患者数が低い数値で推移してきた梅毒ですが、2011年ごろを境にして新規患者数が急増しています。2019年には年間の新規感染者数は6000人を突破しており、1970年以来実に46年ぶりとされています。年齢や性別などに着目すると疫学的に明らかになっているのは、若年の女性患者数の急増ぶりで20代前半女性は同年代の男性の患者数をこえています。これまでは男性同士の同性間の性交渉による感染者が多数を占めていましたが、最近では異性間交渉が主流になっており、また性風俗産業に従事する女性や、利用する男性においても梅毒感染が多発しているのも特徴です。最近では性風俗産業が多様化しており、従来からの店舗型のほかにネットで集客する無店舗型も増加しているだけでなく、個人が副業やアルバイト感覚で性風俗に従事するなど、実態はより分かりにくくなっています。

梅毒の危険性は感染初期は、深刻な症状がみられないため、本人が意識しないうちに感染範囲を拡大させている可能性があります。しかし梅毒の危険性は感染範囲を拡大するリスクだけでなく、重症化すると生命にかかわる可能性があることです。

そもそも梅毒はトレポノーマという細菌が性行為や性的接触をともなう行為をきっかけに感染する性病です。感染すると3週間程度の潜伏期間をへて、無痛性のしこりが性器などに探知することで初発します。アナルセックスを繰り返す場合は肛門にしこりができることもあるようです。しこりはやがて崩れて傷になりますが、自覚症状は乏しく3ヶ月も経過すると治癒します。肉眼的に症状が消失しても、その間も体内で増殖を続けており血流にのって全員を駆け巡ります。体表部の広い範囲に発疹やリンパ節の腫れなどが出現してくることも。しばしば手のひらや足の裏などに生じることもあります。このころになると、発熱や疲労感・食欲不振や体重減少などもみられることもあるようです。

この時期を過ぎると、しばらく症状のない時期が数年程度継続しますが、決して梅毒が自然治癒したわけではなく感染範囲の拡大と増殖は継続しているのは確かです。やがて数年から数十年の経過のあとに心臓の大血管や脳や中枢神経に梅毒の感染範囲が拡大することも。大血管に感染すると血管内壁が薄くなり動脈瘤を生じたり、脳全体に感染が波及すると慢性の髄膜炎を惹きおこします。この段階に至ると最終的に動脈瘤破裂や脳卒中・認知症などを併発し生命にかかわるリスクに直面することになるのです。

関連記事
男性の性器クラミジアはどんな症状?潜伏期間は? 2020年04月26日

性器クラミジアは日本国内では新規患者数が一番多い性病のひとつで、年齢的には20代の若年男女にピークが見られます。特に女性感染者が多く、妊娠時の検診でクラミジアが発見されることもあるとされるほど、ありふれた性病の一種と言えます。特に10代の女性では男性患者を上回っています。性交渉が活発な年代に患者数が...

カンジダを早く治すには?できることと注意点について 2020年01月21日

カンジダとは、水虫やインキンタムシやシラクモなどの症状の原因となるカビの一種の白癬菌のなかまの微生物のことです。普段見かけるカビが高温多湿な環境を好むことからもわかるように、性器、とりわけ膣に好んで生息しています。性機能の成熟している成人女性の膣には、グリコーゲンなどの糖分の他、タンパク質の豊富で常...

性病に効く薬の代表的なものは?病気の種類による違いも 2020年01月03日

主に性行為を介して感染する性病の治療薬は、原因菌の種類により効果的な治療薬は異なります。現在の2位本において年間の新規患者数などにより代表的な性病をピックアップすると、性器クラミジアや淋病・梅毒などの細菌性の感染症から、ヘルペスやコンジローマなどのウイルス性のもの、カンジダに代表される真菌類感染症に...

B型肝炎は性病からも感染するってホント? 2020年03月27日

B型肝炎はウイルス感染による肝臓の炎症をきたすものです。一度感染しても免疫機能が正常なレベルで維持されている限り、一過性の感染ですみ体内から排除されています。ところが中には完全に排除されないまま慢性肝炎に移行する場合があり、一部では肝硬変や肝細胞がんなどに移行することがあります。比較的身近なウイルス...

性病に感染しているか検査すべき?自覚症状がない場合は? 2020年02月26日

性病は人目にさらさない部位に発症することや、原因となるのが性行為や性的接触行為などの事情が関与して、心当たりをもっていてもなかなか医療機関の敷居をまたぐのには大きなハードルを感じる方が多いようです。しかし性病に感染しているにも関わらず放置しておくと、感染範囲を拡大したり1重症化してしまったりして治療...