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B型肝炎は性病からも感染するってホント?

B型肝炎はウイルス感染による肝臓の炎症をきたすものです。一度感染しても免疫機能が正常なレベルで維持されている限り、一過性の感染ですみ体内から排除されています。ところが中には完全に排除されないまま慢性肝炎に移行する場合があり、一部では肝硬変や肝細胞がんなどに移行することがあります。比較的身近なウイルスの一種で、日本人の人口の1%程度が感染している(キャリア)とみられるほどで、全世界では約2億人がキャリアと推測されているほどです。C型肝炎については有効な治療薬が複数開発されており、治療成績も非常に有効で、新薬を投与することで90%以上の患者さんでウイルスの排除に成功するとされています。これに対してB型肝炎ウイルスを効果的に排除する治療薬は開発されていないので、今後も肝細胞がんの主要な原因の一つであることにかわりはなく、キャリアの方は長期間にわたり肝機能のモニタリングが必須になります。

従来からB型肝炎の感染経路は、主要な経路は注射針の使いまわしや、母子感染などの垂直感染と考えられてきました。しかし医療機関の現場では注射針の使いまわしは実施されなくなり、母子感染のリスクについてもワクチンの実用化やガンマグロブリン製剤などの投与で回避することが可能になっています。そこで今後、警戒するべき経路は性行為とみられています。つまりB型肝炎は性病の側面も有することが明らかになっているわけです。

B型肝炎は肝臓で増殖すると、血液循環に乗り全身に放出されていきます。血流にのったウイルスは精液や膣分泌液などに多く検出され、一部は唾液や尿からも検出されています。このような特性を持っているので性行為を介して感染するリスクが高いと考えられているのです。若干古いデータになりますが、米国CDCが公開した報告では、1994-98年の間の期間で発症したB型肝炎患者の内、40-50%は性行為だったことが明らかになっていることからも、性病の一種であるのは明白です。性行為をもった相手の数と感染のリスクは比例すると推測されており、過去4ヶ月の間に性行為をもった相手が5人未満だった場合の感染率は5%だったのに対して、5人以上の相手と性行為を持った場合の感染リスクは20%に跳ね上がります。また性行為だけでなく、体液や感染粘膜との接触を持つ可能性のある性的接触高家であれば感染するリスクは存在しています。なかにはディープキスのみによる感染例も報告されているほどです。ただし健康な皮膚からは感染することはなく、入浴や食器などの間接的接触程度では感染するリスクはないとされています。

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